日本料理こまやの創作料理/湖南市ブランドストーリー

和食の料理人であり、食の発明家。
湖南市で50年近く地元の皆様に愛され続ける老舗料亭「日本料理こまや」の二代目店主は、
先代の味を守りつつ次々と話題を呼ぶ新商品を生み出しています。
ヒット商品を次々と生み出し続ける裏側をご紹介します。

昭和48年、先代である父が湖南市石部で日本料理こまやを開業。小西さんは高校卒業後、石川の料理旅館で和食の修行を積み、21歳から先代とこまやを切り盛り。平成18年に二代目として店を継ぎました。和食料理人として父の伝統の味を引き継ぎつつ、独自の発想と洋食のエッセンスを取り入れ開発した「BIWAKOの宝石箱」は、滋賀県商工会連合会から賞を授与されるなど、人気商品を次々世に送り出しています。

日本料理こまや
代表小西弘記さん

寿司画像

「日本料理こまや」は先代が開業した、地元湖南市で人気を集めるおよそ50年の老舗料亭。お品書きが無いのは、お客さんに合わせていいものを出すという方針を貫いているから。昼夜各3組限定で、おまかせやお客さんの希望に合わせた内容の懐石コースのみを提供しています。毎回献立を変えて常連さんにも喜んでもらえる料理を提供できるのは、長年の経験で培ったレパートリーがあってこそ。料理の味はもちろん、細やかな気配りにも定評があります。くつろぎながら食事を楽しんで貰う為に、お座敷をテーブル席にリニューアルし、優しさや温かさが細部まで感じられる店づくりに。父の味を守りつつ、見た目を現代風にアレンジするなど、お客さんを飽きさせない工夫にも余念がありません。オリジナル商品の開発にも着手し、品評会に数多く挑戦。和食料理人の枠にとらわれないスタイルで料理と向き合っています。

先代が切り盛りしていた当時、地元・石部の商工会から「新たな名物を作ってほしい」と要望があった事がきっかけで生まれた、こまや謹製「石部金吉すし」。地元では鯖寿司といえば、鯖街道の滋賀県というイメージがあります。しかし全国のイメージは「鯖寿司といえば京都」。そんなイメージを覆したいと思案した結果、近江米「みずかがみ」の酢飯に、細かく刻んだ柴漬けを混ぜ込む地元食材との融合を思いついたそうです。見た目の美しさと、柴漬けの食感と香りがアクセントとなり、今では石部の名物として親しまれています。
小西さんがお店を引き継いでからは、石部金吉すしの味を守りながらも更なる磨きをかけます。鯖を締める際の塩も選び直し、沖縄の羽衣の塩を採用。柴漬けには湖南市名産の下田なすを。改良された石部金吉すしは、「滋賀県の宝物グランプリ 2020-2021」の加工部門にて準グランプリを受賞。百貨店にも出品されるなど、さらなる人気を獲得しました。

小西さんの挑戦は留まることを知らず、洋食素材のアレンジにまで及びます。地域創生プロジェクト「にっぽんの宝物」のセミナーに参加したところ「和食の料理人が洋食にチャレンジしてみては？」というアドバイスを受け、新商品開発に着手。
ロレンツォという超高級イタリア産オリーブオイルをベースに、1瓶に20個ものパプリカ、湖南市特産の弥平唐辛子をはじめ、琵琶湖特産のスジエビ、氷魚、セタシジミを贅沢に使用したソース「BIWAKOの宝物」が完成。和食料理人が手掛ける斬新なソースは見事、「滋賀県の宝物グランプリ2021-2022」にて、新体験部門グランプリを獲得し注目を集めています。「食べるジュエリーというキャッチコピー通り、華やかな見た目にこだわりました」という小西さん。味はもちろん見た目も美しく、手土産として持ち寄れば一目置かれる事間違いないソースです。

「新しいものを考えるのはおもしろい！」と話す小西さん。和食に携わりこの道40年のベテラン料理人ですが、既存商品の改良や新商品・新レシピの開発に余念がありません。ヒントを求めて足繁くセミナーに参加。品評会に何度も挑戦し、これまで数々の賞を獲得してきました。2022年には「滋賀県の宝物グランプリ 2022-2023 」調理・加工部門で『琵琶湖の宝石「煌めき御膳」』がグランプリを獲得。躍進に歯止めがききません。頭の中では常に「この食材とあの食材をかけ合わせたら美味しいものになるのでは」と新たなアイディアを駆け巡らせているそうです。
地元食材へのこだわりも強く、「湖南市から全国へ送るものなら、湖南市産の食材を使いたい」という思いもあり、厳選した名産品をふんだんに取り入れています。料理人の腕と地元食材が可能にする斬新な創作料理。これからの挑戦に期待せずにはいられません。